御成小落成開校記念絵葉書

2014年5月13日 御成小学校 旧講堂 / 歴史

御成尋常高等小学校
鎌倉実科高等女学校
落成開港記念絵葉書の復刻にあたって

御成小学校は、「鎌倉御用邸」の跡地に昭和八年、鎌倉で三番目の小学校として開校された。入り母屋造りの屋根に塔屋のそびえる講堂、冠木門、樹木に囲まれた校舎、御成山裾の校舎など、その景観は創建以来今日まで、市民、来訪者たちにひろく親しまれてきた。

この10年来、市の改築計画に対して、優れた教育環境の継承や文化財の保存などの観点から、多くの市民、団体が十分な検討、再考を要望してきた。その結果、市側も計画の全面的見直し、再検討を表明することになった。

御成小の校舎群がこのようにしっかりと、市民の意識に根づき、確固とした鎌倉の景観をつくってきた根元は、やはり建設時の鎌倉の人々の情熱の大きさによるものであろう。この絵はがきの存在もその証拠の一つと言えよう。開校記念事業のひとつとして発行されたものを 故貝山宣昭氏(昭十八年卒)が大事に保存されていた。

平成六年九月
復刻版発行者 『御成小学校移転改築を考える会』
代表 福沢 健次