旧鎌倉図書館解体ストップのために③ 旧鎌倉図書館見学会報告

2015年5月1日 イベント / 旧鎌倉図書館

図書館とともだち会報170号掲載

議会・行政への働きかけ

2月10日、旧図書館見学会を開催した同じ日に、市議会に陳情書 (PDF)を提出しました。

陳情の要旨は、旧図書館の解体については、市民や専門家を交えて旧図書館の歴史的・文化的意義を検証する場を設け、そこでの結論が出るまで執行を一時停止してほしいというものです。

この陳情書の署名欄には、内海恒雄氏、大貫昭彦氏、島本千也氏、菅孝能氏、清田昌弘氏、高柳英磨氏、福澤健次氏、八幡義信氏の8名の方から署名をいただきました。
この場を借りてお礼申し上げます。

この陳情書は2月12日の議会運営委員会で総務常任委員会に付託されることが決まり、2月26日の同委員会で審議されました。

審議の結果、残念ながら陳情は採択されず継続扱いとなりました。もともと解体予算を審議し可決したのが総務常任委員会だったので、採択が容易でないことは予測できました。

陳情書が委員会に付託されると意見陳述の機会が与えられますので、10分という短い時間ですが「12月の予算審議のなかで市長は市民や議会への事前の説明が足りなかったことを認め、今後は丁寧な説明をして進めたいと約束したはずである。

解体業者決定前にその約束を果たすべきではないか」と訴えました。

また、事前に複数の議員の方から、建築の専門家団体の要望書が影響力を持つという助言をいただいていたので、日本建築家協会、横浜歴史資産調査会、日本図書館文化史研究会に調査と要望書提出を依頼し、意見陳述のなかでこれらの団体から近く要望書が出る予定であることも述べました。
意見陳述に対する議員からの質問やその後の審議の内容を見ると、意見陳述での主張はある程度各委員の耳に届いたのではないかと思われます。

「継続」というのは実質的に「棚上げ」を意味することが多いようですが、今回の場合は、専門家の意見を待って慎重に進めるべきというメッセージと受け取れました。

そこで間をおかず、3月4日に2回目の市長への要望書 (PDF)を提出しました。

その主旨は、市主催の説明会と見学会を実施すること、専門家団体から出される意見書を精査すること、この二つの条件を満たすまでは解体業者を決める入札の手続きには入らないでほしいというものです。

この要望書の写しを市会議員、市役所の関係各課、メディア関係にも配布しました。

3月23日、待望の公益社団法人 日本建築家協会 関東甲信越支部、同 保存問題委員会、同 神奈川地域会連名による「旧鎌倉町立図書館について、解体計画の即時停止と保存利活用を求める要望書」(PDF)が出されました。

また、3月11日に横浜歴史資産調査会による現地調査が行われ、3月下旬に保存を求める要望書が出される予定です。

なお、報告が前後しますが、2月13日に、TOTOMOを含む5団体の代表者・事務局長連名による市長あての「旧町立図書館の解体計画について即時停止を求める要望書」(PDF)も提出されています。

5団体とは、いざかまくらトラスト、鎌倉の世界遺産と秘宝を訪ねる会、鎌倉の世界遺産をめざす市民の会、山手総合計画研究所、そしてTOTOMOです。

提出の際、市長との面談も要請しましたが、今のところ実現していません。
説明会や見学会もまだ市は実施していません。行政による早急かつ誠意ある対応を望みます。