永野 征男氏 講演会『壊したくない眺め ―御成小学校改築から見えたこと―』

2016年5月15日 イベント / 御成小学校 旧講堂

日時 2016年6月18日(土) 18:30~21:00
講師 永野 征男 氏(日本大学名誉教授)
場所 鎌倉市生涯学習センター4階 第6会議室
住所 神奈川県鎌倉市小町1-10-5
JR鎌倉駅東口徒歩3分
鎌倉市市小町1-10-5 、0467-25-2030、JR鎌倉駅東口徒歩3分
駐車場・駐輪場はありません。公共交通機関をご利用ください
入場料 無料(事前申し込み不要)
主催 御成小「講堂」の保全活用をめざす会
協力 御成遺産グループ

講演概要

古都鎌倉の中心に位置する鎌倉市立御成小学校(昭和8年、1933年創立)では、改築計画がスタートした昭和59年(1984年)以降、その木造校舎の文化財的価値と、校地から発見された古代「鎌倉郡衙跡」の保存を巡り、全国から注目されるほどの大きな市民運動の蜂起があった。

その後、行政と市民の対立は20年以上も続き、ようやく平成10年(1988年)に完成した新校舎は、その郡衙跡を校庭の下に埋め戻し、かつての木造校舎の姿を外観に、木質系資材を多用した個性豊かな校舎に生まれ変わった。

しかし校地には、なぜか、すでに決定した修復保全計画を無視したかのように旧講堂が放置され、市役所との隣地に建つ旧鎌倉図書館も残された。市側は、校舎の改築から20年を経たとき、これら老朽建物の解体を突然に発表したため、平成26年(2014年)、保全を訴える新たな市民運動が湧きあがった。いま、市は建造物の価値と保全が可能であることを再認識し、解体案も白紙にもどり、保全へ向け新たな一歩を踏み出すという、30年前の「校舎改築」と同じ結末を迎えている。

さて、私たちがよく耳にする「鎌倉らしさ」とは何だろうか。それは決して点的な事物だけを指すのではなく、その土地のもつ面的な景観・景域の素晴らしさを含めた観念である。「らしさ」への維持・継承への希求こそが、古都における永年の市民運動の原点でもあった。

<御成の地>にとって、いったい何が大切なのだろうか。また公共事業の企画・進渉はどうあるべきか、いま再び、時代を越え市民も慎重に考えなければならない。そのためには、“歴史がくり返される”さまを、まず市民間でしっかりと共有しておきたい。御成小の改築は、いまだ未完成なのである。(永野 征男)

日時 2016年6月18日(土) 18:30~21:00
講師 永野 征男 氏(日本大学名誉教授)
場所 鎌倉市生涯学習センター4階 第6会議室
住所 神奈川県鎌倉市小町1-10-5
JR鎌倉駅東口徒歩3分
鎌倉市市小町1-10-5 、0467-25-2030、JR鎌倉駅東口徒歩3分 駐車場・駐輪場はありません。公共交通機関をご利用ください
入場料 無料(事前申し込み不要)
主催 御成小「講堂」の保全活用をめざす会
協力 御成遺産グループ